こちらのお皿はイギリスの陶磁器メーカー、S.ブリッジウッド社が19世紀の中〜後期頃に生産したお品。
ブリッジウッド社は陶器産地ストーク・オン・トレント市のロングトンで19世紀頭に創業し、1990年代まで操業していた窯元です。
”アイボリー・ウェア”、”ポーセレン・オパーク”などの名称で自社ブランド陶磁器を販売していたメーカーですが、1880年代の終わりまではボーンチャイナ※を主流に生産していました。
中央から広がる波型刻印と合わさって、白い素地の上に転写された東洋的な紋様で飾られ、外周は金彩で縁取られています。
また、このプルシアン・ブルーの紋様の周囲には(写真では確認出来ませんが)にじみ出るようなラスター彩を生じています。
これは意図されたデコレーションというよりは、使用された釉薬の成分が定着した結果と思われます。
使用に伴う剥げと金彩のスレが見られますがプレート自体は極めて良好な状態です。