18世紀にそのルーツを持ち、今なお様々なコレクタブルが生産されている、歴史あるコレクタブル・ウェア、トビー・ジャグ※。
こちらは陶磁器産地として有名なイギリスのスタッフォード州で19世紀中期に作られたお品です。
トビー・ジャグと言えば18世紀と19世紀のイギリスにおいて最も盛んに生産され、その後も今日に至るまで様々なパターンでデザインされているコレクタブルアイテムの一つですが、その特徴として
・丈の長いフロックコート
・三角帽子
・膝丈のブリーチズ(ニッカーボッカーズ)
・チョッキとネッカチーフ
といった18世紀風の衣装を身にまとった恰幅の良い男性像で作られている事が共通しています。
こちらのお品は18世紀当初から作られていた”オーディナリー・トービー”(Ordinary Toby)という類型に属するデザインで、イギリスにおいて美術館所蔵となっているトビージャグの多くもこの型に該当します。
また、今日でも同じ雛形を用いて作られた品々を見つけることが出来ますが、19世紀当時の手仕事による彩色であるがために髪・肌・帽子・洋服の色からそれらの布の模様まで、統一されたパターンは決まっておらず、様々なバリエーションが現存しています。
使用感が有り、19世紀当時から実用されていたことが見て取れます。