~20世紀前期にかけての工業技術の円熟による大規模生産が主流となる以前のガラス製品の生産は、主に職人による家内制ないし工場制手工業の産物でした。
宙吹きガラスは太古からある製法の一つで、吹き竿の先端に高温のガラス種を乗せて、それを回転させながら息を吹き込んで成型される過程で出来る独特のうっすらとした筋模様が胴体部分に見られ、ポンティル(ポンテ)と呼ばれる切断痕が底にあるのもその特徴です(ポンティル/切断面は鋭利で危険なため、通常はこちらのお品のように研ぎ落とされています)。
また、ブラックライト(紫外線)を照射すると若干の蛍光反応を示します。
これは同時期イギリス中のガラス工房で盛んに作られていたウラニウム・ガラスの原材料が混ざり込んでいる影響と思われます。